NEKOMATA / ARCHIVE NO. 007
YŌKAI FILE 007 / 家・山
ねこまた
猫又
NEKOMATA
年を経た猫が妖力を得て、尾を二つに分け、人の言葉や火、踊りを操るようになるとされる。
- 主な伝承地域
- 全国
- 現れるところ
- 家・山
- 言い伝えの気質
- 変化・妖術
- 知られる時代
- 中世の記録にも登場
一 / THE BOUNDARY
長く生きた猫は、何を知る。
人と同じ家で静かに暮らし、その会話も秘密も見聞きしてきた猫。長寿を重ねた猫が妖怪へ変わるという想像には、身近な動物への愛情と、理解しきれない習性への畏れが同居しています。
夜に行灯の油をなめる、二本足で立つ、人の言葉を話す、手拭いをかぶって踊る。日常で見かける猫の仕草が少し拡大されるだけで、人と獣の境界は揺らぎ始めます。
飼っていたのか、見守られていたのか。答えは尾の向こうにある。
二 / MANY FORMS
山の獣と、家の古猫。
中世の記録には、山中で人を襲う獣としての猫又が現れます。後世には、家で飼われた猫が長生きして尾を二つに分けるという像が広まりました。同じ名の下に、山の恐怖と家庭の怪異が並んでいます。
亡骸を操る、飼い主へ化けるという恐ろしい話もあれば、陽気に踊る愛嬌ある絵もあります。猫への見方が時代とともに変わるにつれ、猫又の性格も豊かに変化しました。
三 / THREE CLUES
猫又を読む、三つの手がかり。
- 01尾
二股の尾が描かれる時代と、古い山猫又の語りを比べる。
- 02長寿
年を重ねた動物が力を得るという日本の変化観を見る。
- 03家の記憶
猫が見聞きしてきた家族の秘密が、物語でどう働くか読む。